はい。以前は総合病院で、外科手術や化学療法を受ける大人の患者さんを担当していました。他にもクリニックでの診療や企業向けの健康診断業務など、看護師として10数年ほど勤務してきました。
実は2年前に子どもを産みまして、それを機に「子どものことをもっと深く知りたい。現場復帰するなら、子どもと接する仕事がしたい」と考えるようになりました。それで、娘の“保活”と並行して、産休・育休からの復帰に向けて転職活動をする中で「保育園看護師」という仕事があると知ったのです。
仕事と育児の両立を考えていましたので、「自宅からアクセスが良いこと」は第一条件でした。実際、現在勤めている百合丘ルミナス保育園は駅から近いうえに、自転車通勤圏内でもあるんです。それに当時、娘はまだ1歳で急に熱が出ることもしばしば。そうした状況に対しても理解が深い職場を求めていました。その点でも、ルミナス保育園ならば安心だなと考えていました。
そうです。当社に強く惹かれたのも、面接で園長先生から「当園なら16時までの時短勤務もできますよ」「まずは週3日勤務でスタートし、お子さんの保育園が決まったら週5日勤務の社員になるのはどうでしょう?」など、想像以上に柔軟な働き方を提示していただけました。「ここならば将来も理想的なワーク・ライフ・バランスを実現できそう」という大きな安心感が、入社の決め手になりました。
朝はまず全園児の視診を行い、体調の悪い子がいないか確認していきます。そのあとは、各クラスの先生方から情報収集を行い、お熱のある園児や体調を崩している園児がいれば重点的にサポートしています。園児への病児対応や保健指導は大事な仕事の一つです。
他にも感染症対策や予防接種などに関して、保護者さん向けの掲示物の作成や情報発信、先生方向けに講習会の実施など、看護師として培った知識やスキルを活かせる業務は多いです。それに、私自身も乳児クラスの担当として、担任・副担任の先生方と一緒に日常的な保育も行っています。
たとえば、ひとつの道具・遊具から想像もしないような遊びを考案するなど、子どもたちは大人顔負けの感性と考えと行動力を持っていて、毎日驚かされています(笑)。
一方で、大人であれば「ここが痛い」「熱がある」と言葉にできますが、子どもたちはそもそもどこが痛いのか分からなかったり、気分的に泣いてしまったり、うまく表現できないケースがほとんどです。そのため、私たちは広い視野を持って常に全員を見守り、洞察力と五感と直感をフルに発揮して、異変に気付いてあげることが重要になります。
最近も、普段は2時間お昼寝する子が30分ほどでグズりだしたことがあり、抱っこをしてみると、体温が急激に上がっていた……ということがありました。そうした何気ない変化や違和感をきっかけに早めの対処ができたときは、この仕事の意義を強く感じますね。
保育園で働くようになって、「もっと小児に対する専門知識を磨きたい」という成長意欲が一段と強くなりました。
今はまず、看護学校時代に学んだ小児科学や解剖学などの基本を改めて復習しています。また、非常に高い目標ですが、保育士資格を取得するための勉強も始めたいと思っています。それに産後ケアやベビーマッサージインストラクターなどの民間資格にもトライしたいと思っています。
当園では1カ月に1・2回、地域のお母さんのための支援イベント「子育てサロン」を実施しています。幅広い知識を身につけることで、そうした機会に在園の保護者さんはもちろん、より多くの方をサポートできるような情報提供ができたら、と考えています。
自分自身が妊娠・出産を経験したことで、「子育てはひとりではできない」と強く実感しました。私の場合は、娘が今年からようやく保育園に通えるようになりましたし、理解ある会社と園のみなさんのおかげで“週5日の時短勤務”という理想的な環境で働けています。私自身がそうしたサポートに支えられているからこそ、いつか私もお子さんと保護者の方、どちらも支援できる存在になりたいです。
子どもが好きな方や、新しい世界で頑張ってみたいという気持ちがあれば、ぜひ一度は保育園での看護師業務にチャレンジしてほしいです。ただ、病院などの経験が通用しないシーンも珍しくありません。そうした時には経験に縛られすぎず、周囲の意見を柔軟に受け入れる姿勢を大事にできれば、きっと活躍できるはずですよ。
休日の過ごし方 2歳になる娘と、「しろくまちゃんのほっとけーき」という絵本を見ながら一緒にホットケーキをつくったり、お花に水やりをしたり、空を見上げて飛行機を観たりと、のんびり過ごすことが多いです。